ラテンのよう　遠心力で　グルグルと　（アメリカ）

☆コラムNo.６　フォーメーションに向かない種目は？☆

 

「パール先生、今回もフォーメーションの不満募集！に寄せられたお便りからです。」

 

 

「ダンス教室に通う、アマチュアの方からね。

珊瑚(サンゴ)ちゃん、お願いします。」

 

 

≪別の教室も持っているサークルの先生が、スタジオパーティーでとりあえずフォーメーションやっとこうって感じで。

揃っていなかろうがなんだろうが、サークルのメンバーが一緒に踊ればよいって感じで・・・

生徒の方が「もっと綺麗に揃うようにやりたい」と言っても、その辺は熱心ではなかったですね≫

 

 

「あら！　生徒側の方が、ショーアップ意識が高かったのね。　素晴らしいわ。

それにしても、生徒の方から要望があったにも関わらず、先生が綺麗に揃えることに熱心じゃなかったなんてどうしてかしら？

珊瑚ちゃん、続けて。」

 

 

≪小難しいルーティンでけむにまくというか・・・揃う事よりも難しいことやってるんだよってのをアピールしたかったのかな？って印象です。

生徒の方は「せっかくだもん、綺麗に揃ってフォーメーションらしくみせたい」って意識があったのに・・・≫

 

 

「ふんふん、なるほど。

その先生が持ってるという別の教室の生徒さんたちに、ここのサークルって凄くレベル高いことやってるんだって知らせかったのかしら。」

 

 

「でもそれって、先生のニーズですよね？

生徒側から要望が出てるなら、それは取り入れた方がいいんじゃないでしょうか？」

 

 

「本当にそうね。

難しいことをやっているんだよアピールは、確かに上手く踊れればアピールにはなるでしょうが、未完成で発表することほど見苦しいものはない。

しかも揃わずバラバラでは、演じてる方も観ている方も『なんだかな～』となってしまうわ。」

 

 

「私はダンス未経験ですが、やっぱり観るならキレイに揃ったダンスを観たいです。」

 

 

「キレイに揃えるには、もちろんダンサー達の意識が不可欠！

でも、作戦として、キレイに揃えにくい種目はあえて外すというテもあるわね。」

 

 

「え！

そんな種目があるんですか？」

 

 

「ええ。

それはズバリ、スローフォックストロット。

ゆっく～りゆった～り、流れるように優雅に踊るステキなダンスなんだけどね。」

 

 

「フォーメーションという観点からすれば、リズミカルな音楽の方が揃えやすいってことでしょうか？」

 

 

「その通り！

珊瑚ちゃん、だんだん解ってきたわね。

上級者チームともなればその限りではないけど、特に初心者寄りのチームはスローは避けた方が無難ね。」

 

 

「逆に、スタンダードでおすすめの種目って何ですか？」

 

 

「たくさん移動できるクイックステップや、キレッキレの動きのタンゴ。

とても見応えがあるので、こちらの動画でも多用しているわね！」

 

 

BYU Youth Dancesport “A” Team “Americana” Ballroom Formation Medley 2017  

 

 

「そう言えば珊瑚ちゃん、お便りをくれた方はその後どうしてるのかしら？」

 

 

「えーっと、もうそこの教室に通うのはやめて、他のところでフォーメーションやってるそうです。

新しい教室ではああしたいこうしたい、こうしたほうがよくないかっていう生徒側からの提案も聴いてもらえるんですって！」

 

 

「良かったわ、それは何よりね。

珊瑚ちゃんも、そういうチームに入会するといいわね！」

 

 

「はい！　・・・えっ！？」

 

 

　　　　　　　　　コラムNo.７へつづく！